
スポーツ・ビジョン ![]()
はじめに
スポーツは体を鍛える事だけでなく、心身ともにリフレッシュする上でも重要なものです。
スポーツと一概にいっても、野球、バレーボール、サッカー、卓球、バトミントンなど多種多様なスポーツがあります。また、日常の生活においても、車の運転、買い物をする時商品を手に取る、包丁で物を切るなど大部分が視覚の影響を受けて生活しています。
意識的または無意識にしている行動も、情報がきちんと正確に連携されなければ行うことができません。
我々が日常生活やスポーツをする上で必要な「視覚の機能」とは、
@入力機能
A情報処理機能
B出力機能 です。
@ 入力機能?
文字や図形を性格に見るための機能です。
ただ単に「視力が1.2や1.5あるから正常」とは限りません。
正しい入力機能には視力以外にも必要な要素があるのです。
一般的に視力といわれているものは「静止視力」のことで、日常生活やスポーツをする上では「動体視力」も必要不可欠です。特に入力機能で「共同眼球運動の能力」「両眼視の能力」「調節の能力」は大切な能力なのです。
「共同眼球運動の能力」
眼球は6本の筋肉でいろいろな方向に目を動かしています。この動かす機能を「眼球運動」といいます。
眼球運動には大きく分けて
○ 速く動く物を中心で見ようとする「衝動性眼球運動」・・・眼球を速く動かす能力
○ ゆっくり動く物を目で追う「追従性眼球運動」・・・眼球をゆっくり動かす能力
の2つがあります。
両方の眼球がスムーズに動き、両眼の視線が一致しなければなりません。
ゆっくりした山なりのボールを目で追う時や人の動きを追う時は「追従性眼球運動」を使用し、無くした物を探す時などは「衝動性眼球運動」を使用します。また、自分が動いている状態で目標を見つけたり認識するためには特に追従性眼球運動は大切で、動体視力の基礎となります。
例えば
ピッチャーが投げた変化球を追従できなければ、ボールがダブッて見えてしまう。
サッカーでドリブル中、相手選手の動きや位置を正確に判断する事が出来ない。
テニスでロブを上げられた時、途中からボールの位置が分からなくなる。
「両眼視の機能」
遠くの物を見るときは、両眼とも外側に開いて(開散運動)ピントを合わせ、近くの物を見るときは両眼とも内側に寄せて(輻輳運動)ピントを合わせます。
スポーツでは、常に見る距離が変化する為、目は開散運動と輻輳運動を繰り返し行っているのです。
つまりこの運動能力が弱ければ距離感がつかめず、空振りをしたり、自分で思っていた位置と違ったりします。
キャッチボールなどの球技が苦手。跳び箱の手を突く位置がずれる。打つタイミングがずれる。
など、色々な影響が出てしまいます。
例えば、
バントしようとしても、正確にバットにボールを当てる事が出来ない。
バスケットボールのフリースローの時、ネットまでの距離感が分かりにくい。
バレーボールのサーブの時、ボールの高さが安定せずに指先や手のひらで打ってしまう。
全てが両眼視の問題だけではないのですが、視覚から来た情報が体を動かし、運動能力にも影響します。
両眼視の機能が正常に行うことが出来なければ、距離感を掴む事が出来ません。
“距離感が分からない”ということは、スポーツにおいては致命的なことでもあります。
「調節の能力」
近くの物や遠くの物にピントを合わせる機能のことです。
一般的に調節能力が年齢的に低下するのが老視(老眼)です。
スポーツにおいては色々なスピードで目標が動きますが、その位置や距離も瞬時に変化します。
その変化に対応しピントを合わせなければ、目標物がピンボケ状態で認識されます。
例えば
近づいて来るボールがぼやけて手元で分からなくなる。
落下してくるボールに途中からピントが定まらない。
つまり、「共同眼球運動」+「両眼視」+「調節」が正常かつ正確に備わってなければ、バランス感覚、判断能力などにも大きな影響が出てきます。
最初に言ったようにただ単に「静止視力」だけで判断する事は出来ないのです。
スポーツ選手は反射的に体が動きますが、反射神経も日頃の鍛錬にて鍛えられます。
スポーツの種類により使用する筋肉は違ってきますが、視覚から入った情報が使用する筋肉まで伝達される経路に関しては同じ事が言えるのです。
いかに発達した筋肉や反射神経を持った選手も、正確無比な情報伝達があってこそ初めてその能力が発揮できるのです。
その情報伝達は一瞬にして行われています。
図にてご説明いたします。

スポーツ・ビジョンには下記の能力が大切です。
静止視力 一般的に行われる視力検査で測定された視力。
動体視力 水平方向に移動する物を見る能力(DVA:Dynamic Visual Acuity)
遠くから近づいて来る物を見る能力(KVA:Kinetic Visual Acuity)
立体視 距離感を見極めるために必要な能力。
眼球運動 目だけで物を追従する能力。
両眼視 両方の目で物を見る、絶対必要な能力。
視 野 一点を見た常態で見る事のできる範囲。
調 節 ピントを合わせる能力。
瞬間視 瞬間的に見た物や動きを判断する能力。
眼球運動や両眼視機能はビジョンバーやブロックストリングにてトレーニングが可能です。
また各種目によりビジョントレーニングの内容は違ってきます。
機能面のトレーニングすることはどの種目においても大切な事なのです。
最後に、スポーツを行う時には「眼の保護」の事も気をつけましょう。
目を打った場合など必ず眼科を受診し、精密な検査を受けてください。また、眼球の周辺部の打撲でも視機能に異常を起こす場合がありますので注意して下さい。
スポーツビジョンに関してお勧めする書籍です |
目力がスポーツを変える!動体視力トレーニング
武者視行 動体視力トレーニングPCソフトVer.2
トップ・プレーヤーの目‐スポーツ・ビジョントレーニング入門
眼から鍛える運動能力‐ビジョントレーニングのすべて